総量規制ってなに?

今はもう昔のことになってしまいましたが、元々貸金業にはあまり規制がありませんでした。
業務としてお金を貸すのは難しいことで、返済が滞るという可能性がいつもあり、それを考えると金利を高くとってもそんなのにどんどん融資することは難しいからです。
そもそもリスクのために金利を高くすると高すぎる金利のために割が合わなくなって誰もお金を借りてくれなくなります。
自然にそれなりのバランスで成り立っていました。
しかしそこに一般の人に信用だけで貸し付けを行う消費者金融が現れました。
消費者金融は事業資金は融資せず、生活費やレジャー費に限定することで金額は大きくないけど、貸し倒れしにくい融資を始めました。
しかも比較的少額であることや、ビジネス用でないために金利が高すぎて利用者からみて割に合わないというような高い金利でも利用することがいることを見込んで、高金利を設定ました。

利息制限法と出資法の定める金利の間に差があり、違法なのに罰則がないグレーゾーン金利があることを利用した高利貸しです。
銀行などの融資に比べて極端に高金利であることから、大きな利益を上げることが出来、消費者金融はより多くの利益を求めて返済が困難と思われるような状況まで融資を行いました。
つまり過剰融資です。
これは貸金業者からすれば返済が滞り大きく不利なことのはずですが、一体なぜ返済不可能になるまで過剰融資を行うのでしょうか。
それは元々事業資金と違って欲しいから買う。
使いたいから使うという消費的なお金ですから、ある意味際限なく多くの人が限度がわからず破綻してしまいます。
過剰債務による破綻、自己破産の急増があり、規制が強化されることになりました。
それが総量規制と金利の引き下げです。

まず金利の上限からグレーゾーン金利がなくなりました。
これにより消費者金融独特の高金利がなくなりました。
この高金利は数十万円の借り入れが大きく膨らんで破産に至る大きな原因でした。
それと過剰融資を防止するために、総量規制が出来たわけです。
過剰融資の行い方には求めに応じてどんどん融資するという方法よりも、他社で借りるやり方があります。
他社での借り入れ残額は以前はそれ程はっきりわからなかったので、返済に無理がある状況かもしれないとしても初めての借り入れなので貸して貰えるからです。
借入は他社にわたるようになり、そうなれば明らかに返済不可能な過剰融資ですが、それでも金融業者は破たんに至るまでにすでに大きな利益を上げているので、最終的に破たんしてもそれ程大きな不利益を受けないのです。
それで過剰融資と分かっていても、返済が出来ないかもしれないとわかっていても、どんどん融資するわけです。
それをはっきり禁止したのが総量規制です。
年収に応じて借り入れできる上限額を年収の3分の1までしました。
それも一社当たりではなく各社共通です。
この為に借入するときには収入を申請する必要が出来ましたし、業者も常に借り入れ状況を確認して、自社だけでなく他社との合計で総量規制を超えないようにしなければなれあなくなりました。

この総量規制の効果は非常に顕著なもので、実施以降は過剰融資から自己破産する人が大きく減りました。
しかし利用するほうからすると、収入証明書の提出が必要になるとかどうしても年収の3分の1以上借入することが出来ないとか使いにくくはなりました。
しかしこれは過剰融資をした消費者金融を規制するためにルールですので、銀行のカードローンは対象外ですし、多くの消費者金融が破たんしてそのノウハウを受け継ぐ形で銀行のカードローンが出来ています。
専業主婦などで総量規制が大きな障害になる人も利用できるようになってきています。

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